ETCカードは、高速道路の料金所で車を停車させずに料金を支払うためのカードです。
信販会社が発行するETCカードと高速道路会社が発行するETCパーソナルカードがありそれぞれ異なる特徴があります。
特にETCカードは信販会社ごとに年会費や付帯特典が異なるため、選び方のコツを知っておくことをおすすめします。
申し込みの方法はカードごとにある程度決まっているため、発行したいETCカードの種類が決まればすぐに発行手続きに進めるでしょう。
ETCカードは信販会社が発行するカードがおすすめ
信販会社が発行するETCカードと、高速道路会社が発行するETCパーソナルカードを比較した場合、結論からいえば日常的なドライブや旅行で有料道路を利用する機会が多いなら、信販会社が発行するETCカードがおすすめです。
条件 | 信販会社が発行 | 高速道路会社が発行 |
---|---|---|
年会費 | 無料が一般的 | 1,257円 |
審査 | クレジットカード発行で必要 | 不要 |
デポジット | 不要 | 最低3,000円 |
ポイント特典 | ・ETCマイレージ ・クレジットカードのポイント | ETCマイレージ |
その他の特典 | クレジットカードと同じ | なし |
信販会社が発行するETCカードは年会費や手数料が無料
信販会社が発行するETCカードは、発行手数料も年会費も無料で利用できることが多く、デポジットも不要です。
事前にデポジット分を振り込む手続きが必要なく、ドライブ旅行の準備に集中できるでしょう。
信販会社のETCカードは、所有するクレジットカードに紐づけられるカードであるため、単体での発行はできません。
ETCカードを発行するまでにかかる期間は、紐づけされるクレジットカード会社によって異なります。
クレジットカードの新規発行と同時にETCカードを発行する場合、審査に時間がかかる場合も。
発行期間は数日から数週間ほどかかるため、早めに申し込みを済ませておきましょう。
すでにクレジットカードを所有していてETCカードを追加発行する場合、審査が必要ない分だけ発行までの時間は短めです。
ETCパーソナルカードは審査なしで利用できる
ETCパーソナルカードはETCレーンを通過するための専用カードで、信販会社を介さずに発行できることから審査は不要です。
NEXCO中日本や東日本などの高速道路会社が共同で発行しており、有料道路の料金所を止まらずに通過できる仕組みは信販会社が発行するETCカードと変わりません。
ただし、1,257円(税込)の年会費が発生するほか、高速道路の平均利用月額の4倍にあたるデポジットを預託する必要があります。
デポジットはETCレーンの通行料金の支払いに充てられません。
そのため、旅行やドライブでの高速料金とデポジット額を合算して引き落とし用の口座に入れておく必要があります。
ETCカードは年会費やポイント還元率で選ぶ
信販会社が発行するETCカードを選ぶときには、年会費とポイント還元率など金銭面に関する部分を重視しましょう。
ETCカードを利用するには、ETC車載機を購入したうえでセットアップを行うため初期費用が発生します。
余分な費用を負担しないためにも、ETCの年会費や発行手数料は無料が望ましいです。
また、初期費用を少しでも早く取り戻す意味でも、ポイント還元率が少しでも高いカードを選びましょう。
発行手数料や年会費が無料のETCカード
ETCカード選びで最初に確認したいのは、発行時や更新時に余計な費用が発生しないことです。
発行手数料や年会費が無料のカードを選びましょう。
発行手数料も年会費も無料のカードが多いですが、年会費無料については条件が設定されているカードもあります。
条件はETCカードごとに異なりますが、年に1回以上の利用が求められることがほとんどです。
車の使用頻度が多く、よく有料道路を利用する人なら、条件付きで年会費無料のカードでもコストの心配はないでしょう。
有料道路を使わず近場のドライブが多い人は、無条件で年会費が無料になるものを選んだほうが最小限の費用でETCカードを所有できます。
なお、クレジットカードの年会費とETCカードの年会費は別々に設定されているため、どちらも無料の信販会社がおすすめです。
ポイント還元率が高いETCカード
信販会社が発行するETCカードでは、高速道路の料金を支払うとクレジットカードのポイントを獲得できます。
同じ支払いで多くのポイントを貯めたい場合、ポイント還元率が高いカードが狙い目です。
ポイント還元率は1.0%のカードなら、100円のお買い物で1ポイントが貯まり、そのポイントを1ポイント=1円で交換やキャッシュバックに利用できます。
還元率が高いカードであれば、ETCカードの利用時だけでなく日常の買い物やドライブ中の道の駅での買い物、ガソリンの給油などの場面で効率良くポイントを貯められます。
優待や特典が充実しているETCカード
カード会社が提携する飲食店の割引が受けられたり、旅行に関係する保険に割安で加入できたりする特典があれば、支払う料金を安く抑えながらドライブや旅行を楽しめるでしょう。
ある信販会社ではカード会員向けに月額300円でロードサービスを利用できたり交通傷害保険に加入できたりするサービスを実施しています。
- 交通事故によるケガなどで残った後遺障害の補償される
- 3万円以上の補修が発生した場合に1万円の見舞金が進呈される
- 加盟店で車検をした場合に5,000円がキャッシュバックされる
- ロードサービスを利用した際は3万円まで無料対応してもらえる
信販会社が発行するETCカードの申込方法は2種類ある
信販会社が発行するETCカードに申し込む方法は2種類がありますが、いずれもクレジットカードを発行する必要があります。
クレジットカードと同時に申し込む
まだクレジットカードを所有していない場合、ETCカードの申し込みを同時に進めることになります。
- クレジットカードの申し込み手続きを始める
- 申し込み中に、ETCカードの同時発行手続きを選択する
- 審査を通過したあと、2枚のカードが手元に郵送される
高速道路を停車せずに通過することが可能になるだけでなく、道中の買い物や宿泊料金などの支払いをクレジットカード払いにすることで、効率良くポイントを貯められるようになります。
すでに持っているクレジットカードに追加で申し込む
すでに所有しているクレジットカードの追加カードとしてETCカードを発行できます。
- クレジットカードのマイページからETCカードの申し込みを行う
- ETCカードが申込者の住所に郵送される
クレジットカードを発行した時点で審査を終了しているため、ETCカードを発行するだけなら審査は必要ありません。
発行に時間がかかりにくく、信販会社によっては店頭でETCカードを受け取れる場合もあります。
パーソナルカードの申し込み方法は郵送のみ
ETCパーソナルカードは、オンラインでの申し込みや発行手続きに対応していません。以下のとおり、郵送での手続きが必要です。
- ETCパーソナルカード利用申込書を郵送する
- デポジット払込用紙を郵送で受け取る
- デポジット金額を決めて振り込む
- ETCパーソナルカードを郵送で受け取る
ETCパーソナルカード利用申込書は公式サイト内で作成できます。
ETCパーソナルカードを受け取るまでに何度も郵送が行われるため、ETCカードよりも発行までに時間がかかります。
手続きにかかる期間は個人ごとに異なりますが、デポジットの入金からカード到着まで一般的に2週間前後の時間が必要と考えておきましょう。